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<title>山っ子通信WEB</title>
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<description>須磨勤労者山岳会</description>
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<title>アメリカ・クライミングツアー</title>
<description> 　 はじめに　　　　　　　　　　　　　　記　ショコラ2ヶ月に及ぶアメリカクライミングツアーの記録をまとめました。毎日、日記を付けていたので、その全てを書き記すことも可能だったのですが、そうするとメリハリのない退屈な文章になってしまう恐れがあります。そのため、ここでは心に残ったクライミングを中心にまとめています。全て、私の視点で綴っていますので、少しばかり事実と違っているところがあるかもしれませんが、
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<![CDATA[ 　 <br />はじめに　　　　　　　　　　　　　　記　ショコラ<br />2ヶ月に及ぶアメリカクライミングツアーの記録をまとめました。毎日、日記を付けていたので、その全てを書き記すことも可能だったのですが、そうするとメリハリのない退屈な文章になってしまう恐れがあります。そのため、ここでは心に残ったクライミングを中心にまとめています。全て、私の視点で綴っていますので、少しばかり事実と違っているところがあるかもしれませんが、ご容赦ください。<br /><br /><font color="#CC0000">1.聖地巡礼</font><br />1-1サンフランシスコ～マンテカ<br />＜9月20日＞　曇後雨<br />関空～羽田～成田～ロス～と長いフライトの末、現地時間の14時15分にようやくサンフランシスコに到着。空港からBART（BAY　AREA　RAPID　TRANSFER）で１駅のミルブラエ駅に行く。ここからスーパーチープレンタカーに電話をして迎えに来てもらわないといけない。ドキドキしつつ公衆電話から電話をかけてみるも、なかなか繋がらないし変なアナウンスが流れてくる。市外局番が要ったのかもしれないと、今度は市外局番をつけてかけてみるが繋がってくれない。何度か試行錯誤している内にやっと電話がつながる。一方的にこちらの用件を英語で伝える。相手の言うことはわからないが、「main　bus　terminal，No.9，20minutes」だけわかたので、とりあえず9番のバス停で待つ。30分くらいしてスーパーチープレンタカーの人（Steave）が、赤いカローラに乗ってやってきた。<br />車で事務所に連れて行ってくれたが、駅の直ぐそばにあり歩いても5分くらいだろう。事務所に着くとSteaveが鍵を出してドアを開けだした。その瞬間、「何で事務所が閉まっているんだ？看板もないし、だまされたのか？変な所に連れ込まれるのか？」と様々な不安が頭をよぎる。結局、この事務所はSteave一人で回しているため、外出する時は鍵をかけていくとういこがわかった。<br />事務所で手続きを済ませ、いよいよ出発する。今回は経費節約のため2ドアを予約していたが、出払っていたため４ドアを用意してくれた。駅までの迎えに使っていた赤いカローラだ（費用は２ドアのまま）。<br />最初の運転はＭぷくさん。ミルブラエを出たのが17時くらい。天気があやしく19時頃には激しい雨となる。日も暮れるし雨も降るし、不慣れな左ハンドル右側通行と、とても怖い。モーテルがあれば直ぐ飛び込もうと思っていたが、なかなか見つからず、結局マンテカまで行ってしまう。そこの“Panda　express”という中華料理のファーストフード店で夕食をとり、近くのモーテルに泊まる。<br />1-2マンテカ～ヨセミテ<br />＜9月21日＞　晴<br />朝7時半に起床し8時半に出発する。天気も良く快晴だ。マンテカから3時間くらいでCamp4に着いた。入園料は車1台につき20ドル。有効期間は1週間。<br />Camp4では午後から受付を済ませテントを張る。最初は1泊分の予約しかできないので、明日以降の分は明日予約しなければならない。明日以降の分も1週間毎に更新が必要で、1ヶ月分まとめて予約するということは出来ない。<br />受付を済ませた後は、ガソリンを入れに行ったり岩場を偵察したりして時間を費やす。ヨセミテの花崗岩は噂どおりツルツルしており、日本の花崗岩とは少し違う。渓谷内にガススタンドはなく、Crane　Flat（車で20分くらい）まで戻らないといけない。<br />1-3はじまり<br />＜9月22日＞　晴<br />7時に起床して朝食をとり、8時10分にKIOSK前に並ぶ。しかし、既に凄い行列だ。8時半から受付が開始されたが、キャンプサイトが埋まってしまったということで、我々の1組前で受付をとめられてしまう。呑気に朝食を食べていたのを後悔しつつ、他のキャンプ場をあたるが渓谷内のキャンプサイトは全て埋まっており空きがない。<br />とりあえず体がウズウズしてきたので、キャンプサイトの確保は後回しにして、クライミングを始める。先ずは手頃なところで、Camp４から徒歩5分の場所にあるSWAN　SLABに行く。<br />ヨセミテ初登りは<strong>“Grant’s　Crack(5.9)”</strong>だ。右上するフィンガークラック。三倉や名張の経験から5.9でも気が抜けないと思っていたが、案外簡単に登れた。Ｍぷくさんもリードして、セッチャンはトップロープで楽しむ。<br />次はCＡＭＰ4　WALLに行く。Camp4からは徒歩20分くらい。ここでは<strong>、“Doggie　Do(5.10a)”</strong>と<strong>“Doggie　Deviations(5.9)”</strong>にトライ。<br /><strong>“Doggie　Do”</strong>：ワイド系で上半部のスクィーズチムニーが核心部だ。睡眠不足・時差ボケの残る体にスクィーズチムニーはこたえる。何度か頑張ってみたが、全く力が入らず登ることが出来なかった。<br /><strong>“Doggie　Deviations”</strong>：フィンガー～ハンドサイズのクラックが続くルートだ。出だしがちょっといやらしくフォールしてしまう。プロテクションをとっておいてよかった。<br />キャンプサイトは、ガススタンド近くのCrane　Flat　Campgroudに確保する。<br />＜9月23日＞　晴<br />Crane　Flat　Campgroundでの延長が出来ず、新たなキャンプ場を探さなければならなくなる。どうやら1日だけの滞在は、当日そのキャンプ場で予約できるが、長期間の場合は別の場所にある事務所を通さないと行けないようだ。事務所は当公園のWest　Entranceにあり、キャンプ場もその近くのHogndon　Meadow　Campgroundに確保する。ここには25日まで滞在する予定。キャンプ代は他よりも1ドル高く１人当たり6ドル。<br />今日はREED’S　PINNACLE　AREAに行く。いきなり<strong>“Stone　Groove(5.10b)”</strong>に取付く。一見したところ簡単そうだと思ったからであるが大間違い。<br />核心部は前半の右上するフィンガークラックである。僅かではあるが前傾しており、しかもフィンガージャムが極めずらく、必然的にクラックのエッジを持って登る事が多くなる。特に前傾部分の抜け口が物凄く甘くプロテクションがとりにくい。ちょっとランナウトしていたので「落ちたらまずい」という一心で核心を抜けた時は、右手の握力が無くなっていた。とりあえず10分程レストして後半部分をこなす。<br />続いて<strong>“Regular（5.9）”</strong>を登る。1と3Pはショコラ、2と4PはＭぷくさんがリードする。このルートはそれ程難しくはなかいが、3P目のチムニーのトラバースが恐怖である。もう一度繰り返すが<strong>“チムニーのトラバース”</strong>である。10mはあったと思うが、プロテクションなしでのトラバースはできればやりたくないものだ。<br />＜9月27日＞　晴<br />今日はＭぷくさんと<strong>“Nutcraker”</strong>を登りに行く。ちょっと前のRock＆Snowに入門編として紹介されていたルートだ。ロイヤル・ロビンズが、ヨセミテで初めてピトンを使うことなくナッツだけで登ったという歴史的なルートである。人気ルートでもあり、我々の前に１パーティー、後に2～3パーティーは登っていた。<br />我々はオリジナルルートではなく、1P目が5.9ver.のルートを登る。オリジナルルートのの1P目は5.8だ。取付きは駐車場から徒歩5分くらい。1,3,5Pはショコラ、2,4PはＭぷくさんリード。<br />1P目は右上するフィンガークラックをたどる。傾斜がそれ程きつくないので5.9でも登りやすい。3と4P目のビレイ点を間違え少々登り過ぎたので、ビレイ点を作るのに苦労する。全体的に快適なクラックが続き楽しいクライミングができる。入門編と言えど苦労すると思っていたが、案外楽に登ることができた。<br />終了点からは、徒歩20分程度で駐車場に戻ることができる。駐車場で昼食をとった後、EL　CAPITAN　BASEに行く。文字通りEL　CAPITANの基部で、ここにはショートルートもたくさんある。我々は“Little　John，Left(5.8)”を登る。出だしがかなり“polished”されており怖い。核心は後半のワイド系である。トポには“fist”と書いてあるが、我々日本人には微妙に大きい。なんとかジャムその他を駆使して這い上がろうとするが力尽きて敗退する。核心のワイド系は、Ｍぷくさんがレイバックで突破してくれる。その後、ロープを回収しようとするが、ロープが引掛ってしまい、もう一度登るはめになる。今度は問題の部分をレイバックで越えることができた。<br />＜9月29日＞　晴<br />午前中はPAT　AND　JACK　PINNACLE　AREAで登る<strong>。“Sherrie’s　Crack（5.10c）”</strong>を2回目でRPする。このルートは最初のフィンガー～オフフィンガーの区間が難しい。後半は快適な5.9のコーナークラックとなる。<br />午後から場所をARCH　ROCKに変える。ここもPAT　AND　JACKと同様、日差しがきつく暑い。トポには冬でも登ることができると書いてある。ちなみに、ARCH　ROCKは、COOKIE　CLIFFと並んで、5.10～5.11のルートが充実しており、冬でも登ることができるエリアとして紹介されている。<br />ここでは、“Midterm（5.10b）”を登ろうと思っていたが、最初のフィンガークラックの中に蜂の巣らしきものがあるので<strong>、“Gripper(5.10b)”</strong>に変更する。<br />このルートは最後に5.10bが出てくるが、そこに至るまでが大仕事だ。出だしのハンドクラックも傾斜がきつくプレッシャーがかかる。その後に続くフィスト～チムニーで更に体力を消耗させられたところでやっと核心部が現れる。レストできたので何とかオンサイトできたが、その後に続く2と3P目は時間がなかったので中止する。フォローして頂いたＭぷくさんに感謝。<br />＜9月30日＞　晴<br />今日は3人でFIVE　OPEN　BOOKSを登りに行く。FIVE　OPEN　BOOKSはヨセミテフォールの直ぐ隣にあり、Camp4からは徒歩で2～30分くらい。文字通り5つの大きな凹角がある。<br />取付きがわかりやすいのと、そこそこのグレードということで、<strong>“Hanging　Teeth(5.8)”</strong>を登る。<br />このルートで一番面白いのは2P目だろう。大きな凹角のコーナークラックを登るのは爽快である。チムニーありレイバックありで本当に楽しい。<br />3P目が終わった後はトレイルに出るまでの繋ぎであるが、１箇所5.6くらいのクライミングがあるので、Ｍぷくさんにそのままリードしてもらう。ここはクライマーとビレイヤー間のコールが聞こえにくいので、5.6の部分の前で一度切ってもよいだろう。<br />午後からはヨセミテフォールの右隣にあるSUNNY　SIDE　BENCHで、<strong>“Jamcrack(5.9)”</strong>と<strong>“Lemon(5.9)”</strong>を登る。<br />“Jamcrack”は2Pあり、1P目がハンドクラックで5.7、2P目がハンド～フィンガーで5.9だ。すごく快適なクラックで、ジャミングの練習によい。プロテクションもとりやすいので初級者のリードの練習にも向いているルートだ。<br />＜10月2日＞　晴時々曇<br />今日は、昨日到着したＳさんとＨさんを加えた計5人で“After　Six”を登る。<br />MANNUARE　PILE　BUTTRESSの一番左端にあるルートで、顕著な凹角から登りはじめる。1P目が少々いやらしいが、2P目以降は凄く易しくなる。8時30分から登り始め10時45分に終了点に着く。下の駐車場で昼食をとった後、EL　CAPITAN　BASEに行く。<br />私はセッチャンにビレイして頂き、<strong>“Moby　Dick(5.10a)”</strong>を登る。最初の2～3mのフィンガークラックが核心であるが、実際は後半の5.8～5.9のフィストサイズのクラックの方が扱いづらくしんどい。フィストといっても私には微妙に大きく、フィストジャムが極まりにくい。しかも、最後の5.9の部分に取りかかる頃には、キャメの＃3.0～3.5を使い切り非常に難しい状況に追い込まれる。最後にとったプロテクションも、その下が5m程ランナウトしているし・・・。これまでの人生が走馬灯のように頭を駆け巡るが、突っ込むことにする。結局5m程ランナウトしたが切り抜けることができた。43mの登りごたえのあるルートである。<br />後日、このルートをＭぷくさんが登るのでビレイしていると、傍らを通るたいていの人から、「MobyDickを登っているのか？それは凄い。このルートは大変だ。」という意味のことを言われる。それ程タフなルートということだろう。<br />このルートはさらに5.8の2P目があるが、そこは登らずに下降する。今日はこれで果ててしまう。<br />＜10月3日＞　晴<br />今日はＭぷくさんと2人で、ROYAL　ARCHESの<strong>“Super　Slide(5.9)”</strong>を登る。<br />Ahwanee　Hotelの駐車場から歩いて10分程で取付きに到達できる。このルートは11時くらいまで陽が当たらないので、1時間後に登ってもよかった。<br />1P目はⅢ程度の易しい岩登り。（トポでは60mとなっているが）40mくらいでビレイ点に着く。ボルトがないので、岩角とナッツ1個でビレイ点を作る。核心部は5P目のフィンガークラックであるが、プロテクションもとり易いし、右側にもクラックが走っているので登りやすい。<br />＜10月5日＞　晴<br />朝はかなり冷え込んだ。車のフロントガラスに薄氷が張っている。しかし、昼はメチャクチャ暑い。本当に困った気候だ。<br />今日は、REED’S　PINNACLE　AREAにセッチャンとＭぷくさんの3人で行く。ＳさんとＨさんは、昨日のハーフドーム遠征の疲れもありレストである。<br />1本目はＭぷくさんにフォローして頂いて<strong>“Direct(5.9)”</strong>を登る。3Pあるが3P目は非常に怖そうなのでやめる。しかし、このルートの白眉は2P目の、30m一直線に延びるクラックである。日本では味わえない距離だ。極端に難しい部分はないが、距離が長いので両腕にも疲労が溜まってくる。疲労が溜まったところで最後に3mのOWとなる。ここは左側のフェースに逃げることもできるが、OWしたクラックを登る。<br />下降は懸垂2回で。前回ロープを引掛けてしまったので、今回はロープを引掛けないよう右側へ逃げるように懸垂すると、都合よく下降点があった。この壁はこっちの方に下降するのが正解のようである。<br />午後からは、セッチャンと<strong>“Ejesta(5.8)”</strong>を登る。1P目は、少々もろそうな岩が多かったが、２P目はハンド・フットジャムそしてレイバックが気持ちよく極まる快適なクラックが続く。最後はガバホールドを掴んでの3m程のトラバースとなるが、空中にせり出した状態になるので非常に怖い。<br />＜10月8日＞　晴<br />ＳさんとＨさんが夕方帰るので、午前中だけでもクライミングを楽しんでもらおうと思い、CAMP4　WALLへ行く。CAMP4　WALLでは、Ｍぷく-Ｓ・セッチャン，ショコラ-Ｈパーティーで<strong>“Doggie　Deviations(5.9)”</strong>を、Ｍぷく-Ｓパーティーで“<strong>Doggie　Diversions(5.9)”</strong>の2P目を登る。ショコラ-Ｈパーティーでも“Doggie　Diversions”の2P目を登ろうとしたが、ルートを間違え際どいクライミングを強いらる。<br />ＳさんとＨさんが帰途についた後、我々はＳＵＮＮＹSIDE　BENCHに向かう。<br />私が<strong>“Bummer(5.10c)”</strong>を登る。2Pあるが1P目が5.10c，2P目が5.9だ。1P目の前半はクラックの幅が小さいので必然的にナッツが多くなる。特に核心部ではマイクロクラックとなるため、小さなナッツしかきめられない。極小ナッツを3つもセットして核心部を切り抜ける。1P目の終了点から懸垂下降する際に、“Lazy　Bum(5.10d)”をチェックする。最後の5mが核心であるが、プロテクションがとりづらそうだ。<br />＜10月9日＞　晴<br />朝は冷え込んだ。今日はＭぷくさんと2人でFIVE　OPEN　BOOKSの“Commitment(5.9)”と“Selaginella(5.8)”を継続して登る。<br /><strong>”Commitment（3P，5.9）”</strong><br />1P：3m程の傾斜のきついハンドクラックから始まる。5.7だが意外と難しい。そこを超えると傾斜も緩くなる。 <br />2P：コーナークラックをレイバック主体で登る。なかなか快適だ。<br />3P：このルートの核心部。ビレイ点から4m程フェースを登り、ルーフを2m程トバースして越えていく。ハンドジャム・レイバックを使って越えていくが、高度感もありなかなか1歩が踏み出せなかった。<br /><strong>”Selaginella（4P，5.8）”</strong><br />1P：ハンド～ワイドと多彩なクライミングが楽しめる。このルートで一番しんどいピッチ。<br />2P：ルートファインディングに悩んだが、2m程のチムニーを登るとピトンがあるので、そこから左にトラバース。<br />3P：最後に、水晶の大きな結晶（ガバホールド）を掴んでトラバースするのだが、空中にせり出しているので非常に怖い。結晶も欠けやしないかと気になる。トラバース手前にボルト有り。<br />4P：フェースから始まり、最後は大きなフレークをレイバックで抜けていく。易しいがプロテクションがとれず怖い。今日は7P登ったが、登りごたえがあり内容も多彩ですごく面白かった。やはりナチプロでのクライミングは楽しい。<br />＜10月10日＞　晴<br />今日はレスト日。レスト日を利用してスーパーに買出しに行く。これまでは渓谷内のビレッジストアーで買い物をして<br />いたが、安くはなかった。近くにスーパーがあるという情報を得たので、そこでまとめ買いをする。<br />5時に起床して出発、エントランスにレンジャーが来る前に国立公園から抜け出す。というのも、ヨセミテに来てから<br />とうに1週間過ぎているので、本来ならば国立公園から出る時に超過分の料金を払わないといけないからである。<br />ヨセミテからフレズノ方面に車で1時間半程行くと、集落があり“VONS”というスー<br />パーマーケットがある。かなり小さな集落であるが、24時間営業なのに驚く。駐車場でラーメンを作って食べ買出しを行う。会員になると更に安く買える商品もあるので、無料ということもあり会員になる。ここで100ドル程の買物をして、ヨセミテへと帰る。<br />ここで注意しないといけない。ヨセミテには初めて来たように振舞わないといけないので、ヨセミテ関係の書類等を一切目に触れないようにしなければならない。もちろんルームミラーにぶら提げているCamp4の“CARPASS”もだ。<br />エントランスでは、レンジャーと爽やかに挨拶を交わし20ドル払って公園に入る。<br />午後からは暇なので、MIDDLE　CATHEDRAL　ROCKを偵察する。ちょうどEL CAPITANの対岸にある岩場だ。“Central Pillar　of　Frenzy(5.9)”と“Kor-Beck(5.9)”を偵察する。そこでは、アメリカ人クライマー2人と会う。彼らはここに来る前に、ツオロミーで登って来たという。ツオロミーは標高が高いので、夏に登るのが良いということだ。<br />1-4米帝国との戦い<br />＜10月11日＞　晴<br />今日はＭぷくさんとFIVE AND DIMEに行く予定。セッチャンはレスト。<br />朝、車に行くと駐禁の切符を切られていた。昨日、ヨセミテから出る際にCARPASSを外していたのだが、それを戻すのを忘れていたからだろう。無視して行こうかと思ったが、KIOSKに行列もないので、「一応、誤解を解いてくる」と、Ｍぷくさんが説明しに行ってくれる。<br />すぐにＭぷくさんが戻ってきたので無事誤解が解けたと思い、車をバックさせていると、女性のレンジャーが走ってきて血相を変えてこう言う。<br />「You　have　to　stay　there！You　have　to　stay　there！」。<br />言うとおりに車を戻し話を聞くと、「警察が来るのでここで待っていろ」ということだ。どうやら警察には許して貰えなかったみたいだ。<br />10分程待っていると、警察が来た。185～190cmくらいありそうな若い白人2人だ。<br /><br /><strong>ポリ：「昨晩、CARPASSが無かったので、切符を切った。」<br />ショ：「CARPASSはある。CARPASSは落ちていただけだ。助手席の下にあった。」<br />ポリ：「CARPASSがあるのはわかるが、CARPASSを見えるところにぶら提げておくのが規則だし、切符をきった以上我々にはどうすることもできない。おとなしく95ドル払いなさい」<br />ショ：「罰金は払わない。罰金を払わなくて済む方法はあるか？」<br />ポリ：「“The　Court”（発音が難しい）に行って訴えることができる」<br />ショ「“The　Court”はどこにある？」<br />ポリ：「渓谷内にある。ビジターセンターの近くだ。しかし、払わなくて済む可能性は小さいし、結果が出るまでに4週間くらいかかる。日本に帰ってまた戻って来ることはできないだろう？」<br />ショ：「ふざけるな、戻ってこれわけないだろう。それが君たちアメリカ合衆国の正義なのか？」<br />ポリ：「仕方がない。CARPASSを見えるところにぶら提げおかなかった君達が悪いんだ。我々は、我々の仕事を忠実にやっただけのことだ。切符をきってしまった以上、我々にはもうどうすることもできない。あきらめて95ドル払え！」<br />ショ：「いや絶対に払わない。君たちはそうやって世界中の弱者から富を搾取しているんだろう。我々はあきらめない。我々は可能性を信じて最後まで戦う。“Ｔhe　Court”に訴えてみる！」<br />　                                ＊ポリ：ポリス、ショ：ショコラ</strong><br /><br />ウソかホントかこういう流れで、The　Courtに行って訴えることとなる。ビジターセンターでThe　Court（発音が難しい！通じなかった）の場所を聞く。「Ｉ　will　show　you．」とうことで女性レンジャーに近くまで案内してもらいThe　Courtに乗り込む。The　Courtは意外と混んでいる。こんなところでも揉め事は多いみたいだ。どうしていいかわからないでいると、受付の男性が声をかけてくれる。CARPASSと駐禁切符を見せると、「Wn～～～」と唸ってしまう。しばらく考え込んだ後、？？？Officer」に行けと言う。こういう些細な事は、The Courtに持ち込んで欲しくないようだ。“？？？Officer”の場所を図示してもらい、それを頼りに向かう。<br />そこに着くと、入口は閉まっており張紙がしてある。「寒いので仕事をしたくありません、暖かくなるまで閉めるので、春にまた来て下さい」ということだ。「ふざけるな!!」と思いつつ、どうしようか迷っていると、隣に別のオフィスがあったのでそこで聞いてみる。そこはレスキューの事務所で、「レスキューが必要なのか？」と、最初誤解されたが、CARPASSと駐禁切符を見せると、「Low enforced officeに行け」という。それは目の前の50m程離れた建物にあり、「あそこの入口から入って2回に上がり、ベルを鳴らせ」という。<br />一体どこに連れて行かれるのか？まるで、宮沢賢治の“注文の多い料理店”だ。さんざんたらい回しにされた挙句、結局は「95ドル払え！」と言われるのではないかと心配しつつ、Low enforced officeに向かう。<br />古めかしいベルを鳴らす。「ジリリリリリ・・・」と、これまた懐かしいベルの音がなり、白人のおじさんが出てきた。流暢な英語で、かつ最後まで闘う意思をみなぎらせながら事情を説明すると、しばらく考え込んだ後、「この件はなかった事にする」と言って、切符に大きく×印を書いてくれた。どうやら我々の気迫と信念に圧倒されたようだ。何でも、金を払わずにキャンプしている人が多いので、毎晩取締まっているということである。<br /><br /><strong>おじさん　：「Do　you　understand　this　problem？」<br />ショ・Ｍぷく：「Yes！Off　course!!」</strong><br />　<br />こうして、米帝国との戦いに勝利した我々は車に戻った。10時36分になっていた。<br />FIVE　AND　DIMEでは、Ｍぷくさんをフォローして<strong>“Key　Stone　Corner(5.8)”</strong>を登り、その後<strong>“Five　and　Dime（5.10d）”</strong>にトライする。<br />スーパートポによると“Five　and　Dime”を登れば、ヨセミテ渓谷の5.10のジャミングをマスターした事になるという。是が非でも登りたい。しかし、米帝国、いや現実の壁は大きく、核心部のシンハンドクラックでジャムが全然極まらない。2回トライしたが全く駄目だった。最後は終了点に歩いて回りこみ、懸垂下降でギアを回収する。<br />この日はＭぷくさんも、隣の<strong>“Copper　Penny(5.10a)”</strong>が登れず懸垂でギアを回収する。しかし、ロープを引抜いた際に、ロープがクラックの中に詰まってしまい回収不可能となる。なんとか外そうと懸垂しながら回収を試みるも、時間だけは過ぎていき暗くなってきたので、今日は諦め明日改めて回収を試みることにする。<br />＜10月12日＞　晴<br />今日も暖かい。朝一でFIVE　AND　DIMEに向かい、ロープを回収する。それからMIDDLE　CATHEDRAL　ROCKに向かう。“Central　Pillar　of　Frenzy”を登りたかったが、先行パーティーがあったため<strong>“Kor-Beck(5.9)”</strong>に変更する。“Central Pillar of Frenzy”は5ツ星の人気ルートのため、登るならもっと早く取付かないといけない。しかし、“Kor－Bock”も良いルートで、ダレたピッチがなく登りがいがある。核心は4と6P目で、特に4Pのレイバックが難しい。下降は懸垂で。上まで抜けることもできるが、面白くないみたいで、たいていのパーティーは6Pを登ったところで下降するようだ。<br />この懸垂でも最後の最後でロープが引掛かってしまい、もう一度1P目を登る羽目になる。セッチャンの帰国日が決定する。16日だ。15日は、サンフランシスコまで送っていく予定。<br />＜10月15日＞　晴<br />セッチャンをサンフランシスコまで送っていく。空港でセッチャンの宿泊するホテルを電話で予約する。空港まで迎えに来てくれるということだが、待合わせ場所で待っていてもなかなかバスが現れない。向こうの説明を正確にヒアリングできていない部分もあり、待合わせ場所を間違っているのではないかと思いつつ、もう一度電話して確認してみる。しかし、場所は合っているようでいて、ちょっと違うような気も・・・。このまま待っていてもしかたないので、空港に来ている他のホテルのシャトルバスの運ちゃんに直接交渉してみる。最初の運ちゃんには断られたが、“Westin　Hotel”の運ちゃんは了解してくれた。<br />ここでセッチャンとお別れである。セッチャンが「帰りに何か食べて」ということで、1人10ドルづつ頂くが、それはそのまま食料費の足しになる。セッチャンが無事に日本に着くことを祈りつつ車に戻り、ＭぷくさんとヨセミテへCamp４へ向かう。これからまた戦いが始まるのである。<br />1-5最後の戦い<br />＜10月16日＞　晴<br />朝から暖かい。今日はSUNNYSIDE　BENCHに行く。Ｍぷくさんが“Bummer(5.10c)”のRPをねらってトライ、成功する。私のねらいは<strong>“Lazy　Bum(5.10d)”</strong>だ。トポによると、たいていの人はリードせずにトップロープで登るらしい。しかも核心部のレイバックではプロテクションをとるのが難しいようだ。しかし、他の人が登るのをじっくり見ていたし、懸垂下降するときにホールド等も確認していたので、大丈夫だと言い聞かせて取付く。最初は“Bummer”と同じクラックを5m程登り、そこから右へトラバース、そして直上。なかなか扱いづらいフィンガー～ハンドクラックが続くが、プロテクションは確実にとれる。しかし、最後のレイバック（核心部）では、トポのとおりプロテクションがとれない。一度、小さめのカムをきめようと試みるが、徒労に終わる。更に、一度落ちそうにもなったりするが気合と根性で耐えて上に抜けた。ヨセミテ初の5.10dは“Lazy　Bum”となった。しかし、物足りない。やはりもっとジャミングが必要とされるクラックでないと駄目だ。<br />＜10月17日＞　晴時々曇<br />“Five　and　Dime”にトライする。核心のシンハンドクラックは抜けることができたが、その上のハンドクラックでテンションが入ってしまった。予想以上にききが甘い。バッチリ極まるハンドクラックだと思っていたが、微妙にサイズが大きい。今日はこれで果ててしまう。<br />午後はPAT　AND　JACK　PINNACEL　AREAに移動する。Ｍぷくさんが“Sherrie’s　Crack(5.10c)”にトライするも、核心のオフフィンガークラックでフォール。なかなか難しい。二人とも疲れたので今日はこれだけで切り上げる。<br />日に日に登る時間が少なくなっているような気が・・・するが、気のせいだろう・・・。<br />Camp4に帰ると、同志のF越が到着していた。26日にラスベガスから帰国するという。<br />　こういう事情もあり、ヨセミテを23日の夜に去り、新たな戦いの場所“レッドロック”へ移動することが決まる。<br />＜10月19日＞　晴<br />朝は少々冷え込んだが、日中は暖かかった。それでも一時の肌を刺すような日差しの強さは和らいできた。<br />今日は朝一で“Five　and　Dime”をトライする。通算4回目である。軽量化のため必要最低限のギアだけを持ち、核心のシンハンドクラックを抜けた後も、プロテクションをとるのを1つ省いた。結果は意外とすんなり登ることができた。ヨセミテ渓谷を代表する5.10のクラックをRPすることができた。これでいよいよ5.11aの世界に足を踏み入れることになる。<br />帰りにCOOKIE　CLIFF　AREAを偵察する。あの“Crack　A　Go-go(5.11c)”も見た。しかし、私のねらいは“Waverly　Wafer(5.11a)”だ。<br />＜10月20日＞　晴<br />COOKIE　CLIFF　AREAに行く。先ずは、Ｍぷくさんが<strong>“Beverly’s　Tower(5.10a)”</strong>を登り、F越がフォロー。<br />私のねらいは<strong>“Waverly　Wafer(5.11a)”</strong>のみ。先行パーティーの登りをじっくり見てからトライするも、最初の5.9の部分からテンションをかけまくる。その後のチムニーでも体が上がらず、チムニーからの出口も全く駄目だった。<br />どうやら疲れているようだ。ヨセミテにいる日も残り少ないが、明日はレスト日にしよう。夜は、カナダ人女性クライマー2人を招いての合コン、否、夕食会となる。年齢は20才を少し過ぎたくらいか、なかなかの美人である。<br />これには理由がある。私が“Waverly　Wafer”で苦しんでいる時（2時間くらい登っていた）に、手の空いていた三人の子持ちおじさんクライマーが、「カレーは好きか？」と言ってナンパしてきたのである。彼女達と拙い英語で会話するもののなかなか盛り上がらない。BritishColumbiaから来たとか、スコーミッシュは良いとか、ロータスフラワーは知っているか？これからビショップに行く等、話をするも、中学生英語で交わせる会話には限界がある。夕食会は30分程度で終わってしまう。Nippon勢惨敗。<br />＜10月22日＞　晴<br />今日もCOOKIE　CLIFF　AREAに行く。私だけのために。<br />“Waverly　Wafer(5.11a)”に再度トライする。最初の5.9のハンドクラックも抜け、チムニーもこなし、チムニーからフィンガークラックへの移動もこなす。最後はレイバックである。かなり腕に疲労がたまっていたが、気合と根性で抜けられると言い聞かせる。しかし、結果はフォール、両腕が果ててしまった。何としても5.11aを登っておきたかったが、駄目だった。悔しいが、もう一度登る体力はない。<br />ＭぷくさんもPAT　AND　JACK　AREAで“Sherrie’s　Crack(5.10c)”をトライするも、やはり核心部でフォール。RPならず。<br />あきらめの悪い私は、<strong>“The　Tube(5.11a)”</strong>にトライする。小耳にはさんだ情報では、「核心部は最後の数mだけで、後は凄く簡単らしい」ということだ。ちょっと疲れも残っているが、誘惑にかられてトライしてみる。<br />しかし、最初の5.9のクラックからテンションをかけまくり、フォールまでしてしまうし、どうしようもなくなる。核心部のレイバックもかなりシビアで、登る体力も残っていない。「登らなければ良かった・・・」と後悔しつつ、ナッツを4個残置し撤退する。<br />ヨセミテ・・・、最後の戦いに敗れて去っていく。米帝国、いや5.11aの壁は大きかった。<br />＜10月23日＞　晴<br />朝一で、同志F越を連れ昨日残置してきたナッツの回収に向かう。“TheTube”を登る体力が残っていないので、隣の5.10dのルートを登る。最初は“The　Tube”と同じ5.9のクラックをたどり、途中から右側のフェース・スラブに移る。しかし、ここでもテンション・A0が入ってしまう。情けない。最後の最後なのに、どうしようもなく惨めな結果となってしまう。<br />Camp4に戻ると、Ｍぷくさんがテント・食料等を片付けておいてくれた。それを車に積み込み、夜までぷらぷらとして時間を過ごす。インディアン・ビレッジにも寄り、昔このヨセミテ渓谷で生活していた先住民達のことを知る。白黒で写真が残っているので、そんなに古い話でもない。米帝国が重ねてきた犯罪的行為に憤りつつ、そのヨセミテ渓谷でクライミングを楽しんでいる自分がいるという現実に、言いようのない複雑な感情が湧いてくる。<br />夕食はカレービレッジでブッフェである。通算2回目の。今回は前回犯した過ちを繰り返さないように気をつける。以下のとおりである。<br />・炭水化物は避け、肉，野菜類を食べる。<br />・急いで食べない、ゆっくりと食べる。<br />である。前回は飛ばしすぎたのと、パスタやポテト等のチープなものでお腹を満たしてしまったせいで、早々にリタイアに追い込まれてしまった。<br />ゆっくりと時間をかけて、肉・野菜類をたくさん食べ、たっぷりと栄養を蓄える。ＭぷくさんとF越は早々にリタイアしてしまったが、私は甘すぎるデザートもしっかりと食べて、最後はチーズバーガーで締めくくる。<br />食後、しばらく休憩してから、ヨセミテ渓谷を去る。レンジャーに見つからないように・・・。<br /><br /><font color="#CC0000">2.荒野の紅い壁　～レッドロック～</font><br />2-1砂漠、砂漠、砂漠<br />＜10月24日＞　晴<br />ヨセミテを去り、徹夜で車を走らせレッドロックに着いたのが朝の8時30分。やはり、この土地も乾いている。レッドロックは国立公園ではないが、“National　Conservation　Area”ということで、一応、合衆国が管理する土地である。動植物の事はよくわかないが、地質的には素人でもわかる赤茶色の砂岩があり、隆起・沈降･侵食といった作用が加って現在の渓谷が形成されている。こういう面白い地形・地質が、樹木がないため一目瞭然でわかるのも、“Conservation　Area”に指定されている理由の一つであろう。<br />キャンプ場に向かっていると、反対側から道路を封鎖しようとしている役人らしき人が来る。彼らにキャンプ場の場所を聞いてみると、・・・closed・・・」という言葉が返ってきた。「？？？」、何のことかわからないので、そのまま進む。キャンプ場の手前に、レッドロックキャニオンのループロード（有料）入口があったので、そこにいた係りのおじさんにキャンプ場の場所を尋ねる。<br />彼によると、「・・・two　people・・・killed・・・campground・・・closed・・・」という。全てヒアリングできなかったが、聞き取れた単語から結論を出すと、「キャンプ場で2人殺害されるという事件が発生したため、現在、キャンプ場は閉鎖されており使えない」ということのようだ。<br />何というショッキングな出来事だ。やはり合衆国では殺人事件が日常茶飯事なのか！こんな砂漠のど真ん中にあるキャンプ場でさえ殺人事件が発生するのか！！徹夜してここまで来たというのに、キャンプ場が使えないとなるとどうしようもない。このまま、ジョシュアツリーに向かった方がいいのか、仮にキャンプ場が再開されたとしても、そんな物騒な所に泊まりたくはないし・・・。様々な思いが頭の中を駆け巡るが、いつものように“とりあえず”キャンプ場に行ってみる。<br />ループロード入口から5分もたたないうちに、道路が閉鎖された場所に着く。警察がパトカーを止め三角コーンを立てている。更にその先50mくらいのところで、人々が動いている。見たところ交通事故のようだ。三角コーンのそばで立っている女性警官に説明を求める。<br />ショ：「閉鎖されているのか？これは交通事故か？いつまでかかるのか？」警官：「交通事故よ。2人死んだわ。今、現場検証を行っているので、気の毒だけど道路を閉鎖しているの。再開するのは10時頃になると思うわ。」ということだ。殺人事件が起こったと思っていたが、それは勘違いで交通事故で2人死んだということだ。“killed”という表現だったので、てっきり“殺された”と理解していたが、“死ぬ”とうい意味でも“killed”を使うようだ。<br />道路が再開されるまで待つしかない。しかし、暑い。ここは砂漠のど真ん中、遮るものが何もない。木々もなければ、もちろん日影もない。道端でコーヒーを沸かしたり、パンを食べたりして時間を潰し、暑さにへばってボーっとして待つこと4時間、昼の12時過ぎにようやく道路が再開される。<br />キャンプ場は直ぐだ。ここのシステムは、１）空いているサイトを探す、２）指定の封筒に必要事項を記入しお金を入れる、３）封筒の一部を切取って手元に残し、お金の入った方をポストに入れる。４）テントを立て手元に残しておいた封筒の一部をキャンプサイトにあるポストに貼り付けておく、というものだ。１サイトにつき10ドルで、人は10人まで、車は2台まで有効。<br />しかし、キャンプ場には何もない。Camp4と違って木々がなく、だだっ広い。周りに何もないため遠くまで見渡せるが、こちらも見られているようでなんだか気持ち悪い。<br />今日は移動日ということもあり、クライミングはせずにレスト日とする。街に出て、クライミングショップも偵察したが、小さな店だった。靴の種類も少なく期待外れ。街にはVONSもあったので、買出し可能という事が唯一の収穫か。<br />＜10月25日＞　曇一時雹後雨後晴<br />朝から分厚い雲が空を覆っている。まさか雨は降らないだろうと思いつつレッドロックへ向かう。ループロードは有料である。5ドル／日台、年間パスだと20ドル／年台である。何日も通うので年間パス（Annual　Pass）を購入する。<br />先ずは、情報収集のためビジターセンターに向かう。ビジターセンター内の土産物屋で絵はがきを物色していると、面白いものが目に付く。レッドロックのルートを紹介している絵はがきである。“Dark　Shadows”と“Levitation29”とある。2種類しかないが、なかなか面白い発想である。三倉でも“モスクラック”や“モルモットクラック”という風に絵はがきを作れば売れるのではないかと思いつつ、数枚を購入する。<br />そうそう、大事なことを確認しないといけない。キャンプ場の水は、そのまま飲めるのか？ということだ。受付にいた女性に聞いてみる。<br />ショ：「Hi！」<br />女性：「Hi！」<br />ショ：「I　have　a　question.Can　I　drink　<strong>unboiled</strong>　water　in　the　campground？」<br />女性：「？？？」<br />ショ：「Can　I　drink　<strong>u・n・b・o・i・l・e・d</strong>　water　in　the　campground？」<br />女性：「？？？」<br />ショ：「<span style=font-size:large><strong>あんぼいるど　うぉ～～た～</strong></span>」<br />女性：「？？？」<br />なかなか通じない。もしかしたらこの人は“unboiled”という言葉を知らないのではないかという懸念が生じるが、机の上にあったメモ用紙を借りて筆談を始める。<br />“u・n・b・o・i・l・e・d”と書き、更にキャンプ場にあった水道の絵も描いてみせる。<br />これでやっとわかってくれる。<br />彼女によるとこうだ、女性：「地下の深いところから汲み上げているので、たぶん飲めると思うけど私なら飲まないわ。私ならスーパーで買ってきた水を飲むわね。街にスーパーがあるけどわかる？」　ということだ。どうやら飲めるようであるが、ちょっと不安。この問題は、数時間後、同志F越が“Campground　Host”に生水も飲めるということを確認し、解決する。<br />そんなこんなでぶらぶらしていると、にわかにビジターセンター内が騒がしくなる。なんと雹が降ってきたのだ。雹は珍しいようで、みんな大騒ぎである。直ぐに雨に変わってしまうが、なんとついていないことか。これで今日もクライミングはお預けである。<br />車に戻りループロードを一周（ループロードは一方通行）して、キャンプ場に戻る。キャンプ場で昼食をとっていると、天気が回復してくる。空気が乾燥しているので、乾くのも早い。これなら午後から登れると判断し、再びレッドロックに向かう。<br />先ずは、first　pulloutのPANTY　WALLへ向かう。ここで、5.7～5.8のルートを登り込んで砂岩の感触を確認する。ホールドがボコボコ出ているが、剥がれそうで怖い。更に表面がザラザラしているので、足が滑りそうで怖い。こうして、砂岩の感触を試しつつ、一日を終える。<br />＜10月26日＞　晴<br />今日はsecound　pulloutの“THE　GALLERY”に向かう。人気エリアだ。5.8～5.10dのルートを登る。レッドロックの岩場（ショートルート）の特徴は以下のとおりだ。<br />・カチ，ガバホールドが多い（剥がれそうだけど剥がれないみたい）<br />・そのため、易しいルートでもやや被っていることが多い<br />・クラックルートもあるが、ボルトルートが圧倒的に多い<br />・ボルト間隔は適切で広すぎることはない<br />調子にのって<strong>、“A　day　in　the　life(5.11b)”</strong>にトライしてみるも惨敗となる。これで両腕が張ってしまい、早々に閉店となる。クラックとフェースでは、使う筋肉が違うようだ。<br />F越が今日ラスベガスを去るので、マッカラン国際空港まで車で送ってあげる。その途中でストリップを通ったが、何とも派手なところである。電気・電気・電気！趣味が悪いというか何というか。“ルクソール”“ミラージュ”“フラミンゴ”“サーカス・サーカス”等、有名ホテルが派手さを競いあっている。観光客もいっぱいおり、“いまだ成長を続けている街”とう評価もうなづける。私の率直な感想からいうと、大阪をちょっと派手にしたくらいで、珍しいとも思わなかったし、魅力的とも思わなかった。<br />＜10月27日＞　曇<br />砂漠だというのに天気の良い日が続かない。今日はレスト日なので、街に買出しに出る。VONSで買い物をした後、COSTAというスーパーを偵察する。ここは有料の会員制であるが、気にすることはない。ここはまとめ買い専門店で、なんでもかんでも大量あるいは巨大である。店内を物色していると、試食コーナーが5～6つあったので、ベルギー産チョコレート・魚のフライ・ヨーグルト・チャイ・クリフバー等を味見する。この後、COSTAに通って、試食するのがレスト日の日課となる。ここでは、ダンボール箱が無料で貰えるので、夕食用の燃料として持って帰る。ダンボール箱でも充分に夕食を作ることができるのである。<br />＜10月29日＞　晴<br />今日は、PINE　CREEK　CANYONの<strong>“Dark　Shadows”</strong>を登る。実は、ここに来るまで、“Dark　Shadows”の事は知らなかったのだが、絵はがきでその存在を知り、内容も名前も“cool”なので、登ってみよう！ということになる。<br />アプローチは駐車場から徒歩30分くらい。しかし、沢を早く渡り過ぎたので、いやらしいヤブ漕ぎを強いられてしまい、時間を余計に食ってしまう。ここの沢は珍しく水が流れている。1と3Pは私、2と4PがＭぷくさんリード。<br />1P：5.5のスラブ。ボルトが2本ある。<br />2P：5.7のコーナークラック。フィンガー～ハンドサイズ。快適<br />3P：5.7のコーナークラック。ハンドサイズ。快適快適。<br />4P：このルートの白眉。グレードも5.8で緊張感がある。サイズはハンド～OW。大きめのカムを持って来なかったが、Ｍぷくさんは何とかしてくれた。<br />ここも人気ルートで、懸垂で下降中、1P目を登ろうとしているパーティーがいた。昼食後、同じPINE　CREEK　CANYONにあるBRASS　WALLに行く。<br />“Topless　Twins(5.9)”と“Mushroom　People(5.10+)”というクラックルートを登る。クラックルートであるが、いずれもフェースムーブである。プロテクションは、もちろんナチプロ。<br /><strong>“Topless　Twins(5.9)”</strong>：ダブルクラック。プロテクションもとりやすく快適。<br /><strong>“Mushroom　People(5.10d)”</strong>：核心でフォール。左足が極めにくい。靴紐をきつく締め直したら登ることができた。<br />＜10月31日＞　晴<br />今日は、ハロウィーンのようだ。今日は、昨日知り合ったカナダ在住の日本人Mさんと、その友人でカナダ人のデリックさんに教えてもらった、WILLOW　SPRINGのRAGGED　EDGES　CLIFFに行く。<br /><strong>“Ragged　Edges(5.8)”</strong>：Ｍぷくさんリード、ショコラフォロー。快適。ジャミングを極めるところが3箇所程ある。<br /><strong>“Chicken　Eruptus(5.10bPG)”</strong>：前半がクラック、後半がボルトルート。前半のクラックはプロテクションのとれる場所が限られているため、ランナウトすることが多く緊張する。そんなに難しくはないが、なかなか突っ込めない。<br />昼食後は、“Black　Orpheus”の偵察も兼ねて、OAK　CREEK　CANYONの<strong>”The　Friar(5.9PG)”</strong>を登る。取付いたのが14時くらい。最終ピッチを間違えたため下降に時間がかかる。同ルートを懸垂下降しても良かったが、ロープが引掛かりそうなので、3P目の終了点付近から、“Solar　Slab　Gully”の方へ下降する。読みがバッチリと当り、下降点もちゃんとある。最後は20m程の懸垂で、“The　Friar”の取付きの右側10m程のところに降りることができる。そこから30分程歩いて、車に戻ったのが17時10分。周りは日が暮れて真っ暗闇になるところだ。昼からマルチを登るのはやめておこう。<br />2-2Black　Orpheus<br />＜11月3日＞　晴　風強シ<br />今日は、<strong>“Black　Orpheus(11P，5.10a)”</strong>を登る。日本にいる時から思い入れのあったルートだ。何故思い入れがあったのかというと、インターネットの検索で引掛かっただけのことであるが・・・。<br />昨晩は緊張のせいか気負っているせいか、じっくりと眠れなかった。11Pという距離、アプローチにも下降にもそこそこ時間がかかるし、何よりも下降ルートがわかりにくい。トポにはちんぷな絵と簡単な文章があるだけで、迷わずに下降できるのかが一番の不安である。ルートを抜けた時が夕方であれば、下降するのは避けた方がいいだろうし、そうなるとビバークである。砂漠といえど夜は寒いし、そうなると防寒着をしっかりと持っていった方がいいけれども、そうなるとスピードが落ちるし、明るい内に谷に降りるには14～15時くらいには抜けたいし・・・、と考え出したらきりがない。<br />そんな不安を抱えつつ、5時45分にキャンプ場を発つ。ゲートは6時に開く。既に一台車が停まっている。まさか“Black　Orpheus”を登るのではなかろうかと心配しつつ、ゲートが開くと同時に、ピッタリとくっついてその車を追走する。運よくその車はOAK　CREEK　CANYONの手前で停まってくれる。<br />駐車場で準備をしていると、もう一台車がやってくる。若い白人の兄ちゃん二人組だ。彼らが「どこを登るのだ？」と聞いてきたので、「Black　Orpheusだ」と答えると、ホッとしていた。彼らも一番のりで取付きたかったのであろう。逆に「どこを登るんだ？」と聞いてみる。「Levitation29！」という答え。<br />お互いの健闘を祈りつつ、「Have　a　nice　climbing！」「You，too！」と言葉を交わし先に出発する。といっても直ぐに追いつかれて、“Black　Orpheus”の取付きまで教えてくれた。取付きは非常にわかりやすい。スーパートポの写真と照らし合わせれば一目瞭然。<br />奇数ピッチは私、偶数ピッチはＭぷくさんがリードする。このルートは、たいていの終了点にボルトがしっかりと打ってあるが、クラックに沿って登っているので、ランニングビレーは基本的にナチプロである。中間部にスラブ帯があるが、易しいのでボルトはない。面白かったピッチは、8と10P目である。<br />8P：フィンガー～ハンド～OW～チムニーと変化するクラックを登る。最後はちょっとしたハングを越えて終了。多彩で面白い。<br />10P：5.6であるが、ヨセミテを思わせるコーナークラックをレイバックで登る。最後はスラブに出て終了。<br />期待していた9P目は、最初の１ムーブで終わってしまった。リーチがあれば直ぐガバホールドに届いてしまうので、面白くない。グレードもせいぜい5.9くらいだろう。最後はスラブを登って終了点に出る。登っている時から強風が吹き荒れて寒かったが、上に抜けたとたん、更に風が強くなる。まるで冬山だ。体を持って行かれそうになりながらジリジリと進む。<br />下降は、顕著なレッジをトラバースするところから始まる。トポには“rump(傾斜路)”と書いてあるだけだが、なかなかシビアなクライムダウンを強いられる。Ⅲ級程度のところもあり緊張する。“rump”を下りきると水平なレッジとなり、（ちょっと説明しづらいが）それを最後まで進むと下降点が出てくる。シングルで1回。さらにシングルで1回の懸垂下降をして、スラブ帯に出る。最後の懸垂は60mロープでギリギリ。<br />スラブ帯は歩いて下ることができる。IBMボルダーで昼食をとり、「あれが“Levitation29”だ」「登っている人がいる」等言いながら、パンを食う。キャンプ場には明るい内に帰ることができた。一仕事やり終えたように思う。<br />6:20駐車場　7:45クライミング開始　12:20クライミング終了　13:30IBMボルダー15:00駐車場　15:30キャンプ場<br />＜11月4日＞　晴<br />今日は岩場まで行くものの、一本も登らずにキャンプ場に帰ってくる。やはり、昨日の“Black　Orpheus”で消耗していたのである。ヨセミテからの疲労もたまっているような気がするし、精神的にもちょっと脱力気味である。ということで、今日はレスト。<br />＜11月6日＞　曇<br />今日はWAKE　UP　WALLに残していた宿題、<strong>“Native Son(5.11c)”</strong>を片付ける。通算5回目（今日は3回目）のトライでRPすることができた。<br />今日でレッドロックでのクライミングは最後であるが、疲れているので登る気がしない。早々にキャンプ場に引き上げる。　キャンプ場では、隣のサイトにいるKevinという白人と知り合いになり、キャンプファイアーを囲みながら話をする。今日はワイルドターキーを1本丸ごとプレゼンとしてくれるし、昨日は私とＭぷくさんの各々に、缶ビールを持って来てくれるし、Kevinはなかなか良い人だ。Kevinからは様々な情報を得ることができたので紹介する。<br />・ジョシュアツリーのマウンテンショップは、29パームスにある。<br />→実際に29パームスに行ってみたが、マウンテンショップはなかった。<br />マウンテンショップはジョシュアツリーのエントランスの近くにある。<br />・ジョシュアツリーの花崗岩は粗い→これは正しい。<br />・ジョシュアツリーのグレードは辛い→これば間違い、相応のレイティングだと思う。<br />・ジョシュアツリー周辺に無料のキャンプ場がある。（しかし、地図が無かったので詳しい位置はわからなかった）<br />・お勧めのキャンプ場は、HiddenValleyCampground。<br /><br />レッドロックでのKevinのお勧めルートは、“Flog　Land(5.8－，7P)”“Epinephrine(5.9，18P)”等である。“Flog　Land”はMさんも勧めていた。<br />“Epinephrine”は長いので、夏に登った方が良いということ。また、たいていのパーティーはルートを抜けた後、ビバークしてから下降するということである。それにしても18Pというのは魅力的だ。<br />ついでに言うと、数日前にU2がラスベガスに来ていたそうだ。どうりで、ラジオではU2の曲ばかりだった。この砂漠でU2と同じ空気を吸うことができるとは・・・、何か感慨深いものがある。<br />“・・・in　the　name　of　love，what　more　in　the　name　of　love・・・　　　　by　U2”<br />こうして、レッドロック最後の夜が更けていく・・・。<br /><br /><font color="#CC0000">3.ジョシュアツリー</font><br />3-1奇妙な光景<br />レッドロックを朝8時頃に出発し、バーストウ→ユッカバレイを経由してジョシュアツリーに辿り着く。ここも砂漠だ、乾いている。レッドロックと違うところは、大きなジョシュアツリーがたくさんあるところだ。ジョシュアツリーというのは、とげとげした鱗のようなものがたくさんついている、変てこりんな形をした木？である。U2が発表したアルバムのタイトルとしても有名である。もちろん町の名前でもある。<br />14時くらいにビジターセンターに着く。トポ2冊と絵はがき2枚を購入する。係りの女性にキャンプ場の予約の仕方を聞く。<br /><strong>ショ：「どうやってキャンプ場を予約するんですか？」<br />女性：「キャンプ場に直接行って下さい。私のお勧めは、“HiddenValleyCampgroud”と“○○”と“△△”です。基本的に水はありませんが、“□□”と“××”には水があります。」<br />ショ：「直接キャンプ場に行けばいいんですね？」<br />女性：「はい、そうです。」<br />ショ：「ありがとう」</strong><br />ということで、たいていの人が勧めるHiddenValleyCampgroundへ向かう。ジョシュアツリーは奇妙なところだ。砂漠の中に花崗岩の石ころが腐るほどある。そのなかでも巨大なものがロープクライミングの対象となっている。巨大といっても1Pしかなく、あってもせいぜい2Pだ。ヨセミテやレッドロックに比べると小さいが、1Pの距離が30m級のものもたくさんあり、登りがいはある。<br />キャンプ場のシステムはレッドロックと同じで、料金前払制である。しかし、レッドロックと違い、レンジャーが毎日<br />チェックしていないので、不法に滞在している人が多い。私の推測では、7割の人は金を払っていないだろう。<br />　<br /><br />コヨーテの遠吠えが荒野に響き渡る。<br />風が吹きテントがたなびく。<br />月明かりに照らされた花崗岩の岩壁が、<br />　　　　　　　　　　　　　　　　ショコラ作<br />＜11月8日＞　曇時々晴<br />暑すぎず寒すぎず快適な一日だった。ただ、風邪気味なのか、体調はあまりよくない。先ず、テントサイトの横にあ<br />るOLD　WOMANで初クライミング。<br /><strong>“Double　Cross(5.7)”,”Dogleg(5.8)”，“Orphan(5.9)”</strong>を登る。いずれも快適で楽しいルートだ。ジャムも極めやす<br />いし、傾斜もそこそこなので、初級者の練習によい。昼食はテントサイトのベンチに戻って食べる。信じられないくらい岩場がテントサイトから近い。恵まれすぎている。こんなことでいいのか？と思いつつも、アプローチの短さは魅力だ。<br />午後、CHIMNEY　ROCKの、<strong>“The　Flue(5.8)”</strong>とTHE　WALLの<strong>“Hands　off(5.8)”</strong>を登る。いずれもＭぷくさんリード。　ジョシュアツリーはレッドロックに比べて明らかに暖かく、朝晩の冷え込みが厳しくないので過ごしやすい。日本から持ってきた風邪薬を飲み続けたせいか、その後体調は悪化しなかった。<br />＜11月9日＞　曇時々風強シ<br />THE　OUTOBACK，STEAVE　CANYON　WEST　WALL　EAST　FACE<br /><strong>“Super　Roof(5.9)”</strong>：Ｍぷくさんリード、ショコラフォロー。文字通りルーフをトラバースして乗越す。<br /><strong>“The　Orc(5.10a)”</strong>：ショコラリード、Ｍぷくさんフォロー。ジャミングはあまり使わない。期待外れ。<br />HIDDENVALLEY　CAMPGROUND，CHIMNEY　ROCK－WEST　FACE<br /><strong>“Damper(5.9)”</strong>：Ｍぷくさんリード、ショコラフォロー。フィストサイズのクラックが続く。短いが手強い。<br />ヨセミテから気づいていたことだが、フィストというのは意外と厄介だ。クラックを始めた頃は、フィストは安心できるものだと思っていたが、最近はどうもやりにくい。やはり、安心出来るのはハンドジャムだ。<br /><strong>“Raven’s　Reach(5.10a)”</strong>：ショコラリード、Ｍぷくさんフォロー。これもあまりジャミングを使わない。残念。<br />昼食後、CYCLOPS　ROCKの<strong>“The　Eye(5.3)”</strong>をＭぷくさんのリードで登る。5.3だが2ツ星のルート。「5.3なんて日本にはないぞ」、という興味本位で登る。顕著なガリーを登り、最後はトンネル（まさしくThe　Eye）を潜り抜けて終了。5.3と思ってなめてかかっていたが、易しくはない。<br />その後、OLD　WOMANの“Bearded　Cabbage(5.10c)”を登ろうとしたが、恐ろしく下手くそなパーティーがトップロープで登っている。時間がかかりそうなので、THEBLOBの“Surrealistic　Pillar(5.10b)”を登る。中間部にポッドがあるが、そのポッドを出た直後が難しい。落ちそうになったので、右側フェースにある剥がれそうなフレークまで総動員して切り抜ける。<br />＜11月11日＞　晴<br />午前中は、ECHO　ROCKに行く。この頃から、5.11aのルートを狙い出したので、午前か午後の一方はＭぷくさんのフォローにまわり、もう一方で5.11aのルートにトライさせてもらうパターンとなる。<br />ECHO　ROCK　SOUTHFACE<br /><strong>“Pope’s　Crack(5.9)”</strong>：3ツ星ルート。Ｍぷくさんリード。ピトンスカーが多いので、ちょっと扱いづらい部分がある。<br /><strong>“Touch　and　Go(5.9)”</strong>：3ツ星ルート。凄く快適。私はPope’s　Crackよりも好きだ。この2つのルートは、たいていの人が推薦する人気ルートである。<br />昼食後、INTERSECTION　ROCKの“Left　Ski　Track(5.11a)”にトライする。<br /><strong>“Left　Ski　Track(5.11a)”</strong>：HiddenValleyCampgroundから良く見える顕著な左上クラック。距離は35m。出だしはピトンスカーが多い。ピトンスカーに無理やりキャメとフレンズを突っ込む。核心部ではプロテクションがとれないので、ちゃんとボルトが1本打ってある。難しいのは出だしからボルト上1mまでの計10mくらい。後半は傾斜も緩くなり、フェース上にホールドも豊富となるので易しい。見た目は凄いクラックであるが、前半が山場である。何度か試行錯誤し、テンションを交えつつ上まで抜ける。次はRPできそうな予感。<br />おやつを食べた後、INTERSECTION　ROCKの<strong>“North　Overhang(5.9)”</strong>を登る。Ｍぷくさんリード。ハングの手前にボルトが2本ある。ハングの手前までは良かったが、抜けた直後にハンドジャムが極まらなくなり焦る。<br />＜11月12日＞　晴<br />今日は、朝一で“Left　Ski　Track(5.11a)”をトライする。朝の5時半に起床し、キャンプ場内を散歩して体を温めたり、ストレッチをしたりと準備は万端。ルートの観察にも充分時間をかけて取付く。ムーブを思い出せない箇所も幾つかあったが、割とスムーズに抜けることが出来た。Ｍぷくさんにフォローして頂き懸垂で下降する。<br />“Left　Ski　Track”が、クラックルート初の5.11aRPとなる。しかし、このルートは核心部でジャムをあまり使わない。ジャミングだけがクラッククライミングではないが、ちょっと不満が残る。<br />その後、<strong>“The　Flake(5.8PG)”</strong>をＭぷくさんリードで登る。チムニーから始まり、ハンド・フィンガージャム、フレークを使ってのレイバックと続き、最後はスラブとなる。内容が多彩で凄く面白い。<br />昼食をとっていると、顔見知りのクライマーから、「水は要らないか？」と声をかけられる。どうやら彼は今日、ジョシュアツリーを去るようだ。これからどこに行くのかと聞くと、「home」ということだ。彼は、ヨセミテでクライミングのガイドをしている。ここでは、一人でボルダーをしているのを良く見かけた。彼から、REAL　HIDDEN　VALLEYの“Illusion　Dweller(5.10a/b)”が「ジョシュアツリーで一番のルートだ！」と教えられる。確かレッドロックで、デリックさんも薦めていたルートだ。ということで、昼食後はそこを登る。<br />先行パーティーが一組いたので、1時間程待つ。そのパーティーのリーダー格のおじさんに色々と話を聞く。<br /><strong>おじさん：「ここは何回目だ。」<br />ショコラ：「初めてだ。“Illusion Dweller”が、ジョシュアツリーで一番良いルートだと聞いたのでやってきた。」<br />おじさん：「う～～～ん、確かに“Illusion　Dweller”はgood　routeだが、ジョシュアツリーで一番ではない。」<br />ショコラ：「では、どのルートがジョシュアツリーで一番だと思う？」<br />おじさん：「WONDERLAND　OF　ROCKSの“Figures　on　a　Landscape”だ。1と2P目はボルトルートだが、スポートルートではない。3P目はクラックとなる。下降は隣のルートを懸垂下降する。フェースではどれくらい登れる。」<br />ショコラ：「（ちょっと謙虚に）5.11a・bくらいかな」<br />おじさん：「それなら大丈夫だ」<br />“Illusion　Dweller(5.10a/b)”</strong>：Ｍぷくさんリード、ショコラフォロー。<br />素晴らしいルート。まさしくThe　best　route　in　the　Joshuatree！Ｍぷくさんも私もそれに異論はない。二人とも感動のあまりなかなか興奮が収まらなかった。フィンガー・ハンドジャム、いやらしいレイバック、最後には小ハング越えと、様々な技術が要求される。距離も30mと申し分ない。ヨセミテを思わせるクラックルートである。<br />ヨセミテのガイドが「ジョシュアツリーで一番」と言っていたのも納得できる。ここまで感動させてもらえるのは、クラックだからだろう。ボルトルートでも良いルートはあるが、感動させてもらったというのは、これまでに経験はない。<br />心地よい余韻に浸りつつキャンプ場に帰る。その途中、GATEWAY　ROCKの“Semi　Tough(5.11a)”を偵察する。出だしでプロテクションがとりづらそうだ。小ナッツをセットしてから登り始めた方がよさそうである。<br />＜11月14日＞　晴<br />午前中は、THE　COMIC　BOOKに行く。<br /><strong>“Comic　book(2P，5.10a)”</strong>：全てＭぷくさんリード。1P(5.9)：ワイドクラックから始まり、ハンド～フィンガーへ。出だしのワイドが扱いづらい。2P(5.10a)：ビレイ点直後の小ハング超えが核心部。ちょっと被り気味なので足元がおぼつかない。<br /><strong>“Frontal　Lobotoy(5.10a/b)”</strong>：全てＭぷくさんリード。1P(5.9)：ワイド～コーナークラック。最後は水平トラバース。出だしのワイドは右半身を入れて、右手をフィストジャム。コーナークラックはレイバックで。少々polishedされておりヨセミテチック。<br />2P(5.10a/b)：出だしが難しい。プロテクションがとりづらいからだろう、左側フェースにボルトが1本打ってある。ちょっとしたハングなので、足元がきめづらく、フィンガークラックも扱いづらい。怖いけれど、ここはフィンガージャムではなくレイバック気味に越えていくのが正解だ。私はフォローであったが、この核心部で足を滑らせてフォール。左腕が伸びきってしまったため、肘付近の筋肉を傷めてしまう。少々痛みが残る。<br />昼食後、REAL　HIDDEN　VALLEYの“Semi　Tough(5.11a)”にトライ。<br /><strong>“Semi　Tough(5.11a)”</strong>：スタート前に小ナッツを一つセットする。<br />1回目、登り出しで、右足のフットホールドが剥がれフォール。ナッツは抜けず。これでgood　foot　holdを一つ失う。<br />2回目、上手く離陸できたが、バランスを崩してフォール。ナッツは抜けず。<br />3回目、上手く離陸し、バランスを保ちつつ、右手・左手でクラックのエッジを持つ。後は、2～3手のフェースムーブをこなせば、快適なハンドクラックとなる。<br />あっけなくRPできたが、核心部で難しいジャムを必要とされないため、ここでも不満が残る。<br />＜11月15日＞　晴<br />LOST　HORSE　HEMINGWAY　BUTTRESS<br />“<strong>Overseer(5.9)”</strong>：Ｍぷくさんリード、ショコラフォロー。出だしのプロテクションがとりづらい。5m程登ればクラックに沿って登ることが出来るので、一安心。核心は最後のハングを越えるところから。フィンガー～シンハンドのクラックで、ジャムが極まるが左足のやり場がなく、非常に怖い。<br />　LOST　HORSE，THE　IRS　WALL<br /><strong>“Tax　Man(5.10a)”</strong>：Ｍぷくさんリード、ショコラフォロー。一見、クラック以外のホールドが多く簡単に登れそうに思うが、実は難しい。安定してプロテクションがとりづらい。5.10aにしては難しいと思うが、距離が30m近くあるので登り甲斐がある。<br />昼食後に、STEAVE　CANYONの“Jumping　Jack　Crack(5.11a)”にトライする。<br /><strong>“Jumping　Jack　Crack(5.11a)”</strong>：チムニーから始まり、ルーフを越えてフィンガー～シンハンド～ハンドクラックとなる。チムニーから始まるところに、このルートの格調の高さが伺える。<br />核心部は、チムニーが行き詰まってルーフを超えるところから。1時間くらいやっていただろうか、試行錯誤の末、核心部のムーブを解決し上まで抜けることができる。Ｍぷくさんにフォローして頂いて、懸垂下降で降りる。<br />＜11月17日＞　晴<br />“Jumping　Jack　Crack(5.11a)”のPRをねらって取付つくも、核心部で手詰まりとなりフォール。明日、もう一度トライしてみる。絶対に登らねば。<br />昼食後、SPLIT　ROCKS，FUTURE　GAMES　ROCKの“Invisibility　Lessons(5.9)”と、HALL　OF　HORRORS　WEST　FACE　CENTER　ROUTESの“Exorcist(5.10a)”を登る。いずれもＭぷくさんリード。<br /><strong>“Invisibility　Lessons(5.9)”</strong>：非常に良いルート。フィンガー・ハンドジャムが良く極まる。プロテクションもとりやすいので、初級者のリードの練習に向いている。<br /><strong>“Exorcist(5.10a)”</strong>：垂直に伸びる美しいフィンガー～シンハンドクラック。Ｍぷくさんは余裕でリードしていたが、私にはジャムが極めずらく難しく感じる。後半の5mはノブを使ってのフェイスクライミング。<br />テントサイトでは、隣人との交流が進む。MichealとLaurieというカンザスから来た若いカップルだ。彼らは、朝、物凄い痴話げんかをしており最悪の雰囲気だったが、ハイキングにいって仲直り出来たのであろう、昼過ぎには仲直りしていた。<br />最初は、Michealの手にトゲが刺さったので、「針を持っていたら貸してくれないか」、ということから話が始まる。彼らから、ブランデー・インスタントのパスタ・クッキーをご馳走になる。「チップス・アホイ！イェ～ｨ！！」とシャウトしつつ、クッキーを頬張り、我々からは、温めたレトルトのおかゆをご馳走する。「米・水そして塩だけで作ることができる。風邪をひいた時に食べるといい。」等、説明するも反応はイマイチ。<br />Michealはロック好きで、何十枚という（違法コピーの）CDを持ってきている。彼のお気に入りは“COLDPLAY”というイギリスのグループだ。私が、「ジョシュアツリーでU2のジョシュアツリーを聴くのが夢だった。」と言うと、「それはいい、ジョシュアツリーなら持っている。」といってくれたが、かけてくれたのは、たまたま目に付いた“Ruttle and Hum”だった。「日本人なら“Joshuatree”をかけてくれるだろうに、これだから米国人は気が利かない。」と思いつつ、Michealと「Desire～・・・」と盛り上がる。<br />別れ際、キャンプファイァーに誘われるが、お酒に酔ったせいで早々とテントに引きこもってしまう。しかし、Ｍぷくさんが律儀に彼らのキャンプファイァーを訪れてくれた。<br />＜11月18日＞　晴<br />いよいよ、ジョシュアツリー、いや第1回アメリカクライミングツアー最後のクライミングとなる。昨日の疲れがあまり残っていないようなので、何だか登れそうな気がしていたのだが、結果は核心部をもう少しで抜ける、というところでフォール。右手のハンドジャムが極まったのだが、両足のスメアが今日に限っては全くきまらず、無念のフォール。2本目を登る体力はない。またしても敗北したまま去っていく。ヨセミテでもそうだったように・・・。<br /><br />両手に傷を、心には敗北の二文字を刻み、ジョシュアツリーを去る。　　　　　　ショコラ作<br /><br />荷物を整理し、ザックに詰める。早々にテントサイトを去り、ピクニックエリアで昼食をとる。時間を潰してから17時に出発。レンジャーがなかなか帰らないので、20時半まで車で待機する。寒い。<br />後は、夜のフリーウェイをぶっ飛ばしてサンフランシスコへ。<br />4.まとめ<br />今回のクライミングツアーを通して感じたことを以下に述べます。要点は3つです。<br />4-1はヨセミテに限った話になりますが、4-2と4-3はレッドロックやジョシュアツリーでの経験も含んでいます。<br />4-1ゲレンデ<br />ヨセミテはゲレンデだということです。難しいフリールートやビッグウォールもありますが、ゲレンデです。<br />下手くそな現地クライマーが、楽しそうにクラックを登っています。日本の烏帽子・駒形と違いはありません。色々なレベルのクライマーが来ています。つまり、初級者からエキスパートまで楽しめる場所です。<br />ビッグウォールにしても、カラー写真付きのトポまで出ています。さらに、Cグレードといって、ハンマーなしで登れるルートもあるくらいです。あまり、尊敬・崇拝しすぎてハードルを高くしてはいけないということです。<br />ただ、クラックが登れないのに、ヨセミテに行っても楽しめないでしょう。短期間の滞在でヨセミテを楽しむには、三倉や名張である程度登れるようにしておいた方がいいのは確かです。<br />4-2エンジョイ<br />米国人は、クライミングを凄く楽しんでいるという印象を受けました。グレードではないのです。日本人はグレードを意識しすぎて、クライミングを楽しめていない感じがします。米国人もある程度はグレードを意識しているでしょうが、クライミングの内容・質をより重視している気がします。ですから、5.8や5.9のルートでも、「このルートは良い！凄い！」と連発しています。日本では考えられないことです。不動や蝙蝠谷で「この5.9のルートは良いぞ！登ってみたら」と言われたことがありますか？また、言ったことがありますか？<br />こういうことからも、グレードより内容と質を重視していることがわかりますし、実際に登ってみても体で実感できます。良いルートを登ると、本当にうれしくなりますし、心も躍ります。大げさな表現と思われるでしょうが、本当です。これはボルトルートよりもクラックルートで顕著です。ボルトルートをあまり登っていないということもありますが、クラックではそれが実感できます。ヨセミテの“Moby　Dick”や“Reed’s　Pinnacle　Direct”、“ジョシュアツリーの“Illusiion　Dweller”では、充実感や感動を覚えます。クラックが、身体全体を使うという特性を持っているからかもしれませんが。<br />4-3「We　do」<br />「We　do」この言葉は、10年以上前のサッカー日本代表監督のオフトが使っていた言葉です。相手のサッカーに反応してカウンターをしかけるのではなく、自分たちでサッカーをする、という意味です。まさにこの「We　do」という言葉が、アメリカのクライミングシーンにあてはまります。“自分自身で登る”、つまり自分で登って楽しむということです。誰かにくっついてやってきて、登らせてもらうという姿勢ではありません。グレードが低くても、自分でリードします。下手くそな2人組がいたりしますが、彼らは彼らで自分で登ることができるルートを探し、自分でトライして楽しんでいます。トップロープをする人もいますが、それでも自分でトップロープをかけます。初心者は例外ですが、誰かにトップロープをかけてもらって登る、という人はほとんど見ませんでした。国民性の違いかもしれませんが、彼らは主体的に行動し、トライする姿勢を重視しています。日本人は、結果（グレード）しか見ていないように思えて残念です。<br />日本のクライミングシーンを批判することばかり書いてしまいましたが、日本もアメリカのようになれば、もっとクライミングを楽しめるのではないかと思います。<br />さて、これからもクライミングを楽しみつつ、グレードも上げていかねば！？・・・と。<br />残してきた宿題もあるので、また来年、アメリカを訪れたいと思います。さぁ、金を稼ぐぞ！！<br /><br />（ルートリストは<a href="http://homepage2.nifty.com/sumarouzan-swac-/syokora-America.html" target="_blank">こちら</a>）<br /><br /><br /><br />＜山っ子通信56号掲載＞<br />			<br /> ]]>
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<dc:date>2006-10-22T11:43:13+09:00</dc:date>
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